フォーティファイドワインのスタイル

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フォーティファイドワインとオーストラリア

フォーティファイドワインの起源は、他の記事でも紹介した通りヨーロッパ南部です。そのため、世界3大フォーティファイドワインとして「ポート」、「シェリー」、そして「マデイラ」が知られています。各名前は、製造された地域の名を由来としており、今でもその伝統的な製法が受け継がれています。

ここで、オーストラリアに視点を移してみると、1960年代までフォーティファイドワインは、オーストラリアワイン産業の中心的存在でした。銘醸地として知られる地域では、それぞれの気候や土壌に合った品種が育てられています。幸運なことに各地域の局所気候やヨーロッパ諸国を背景とする文化的多様性は、オーストラリアにおいても様々なスタイルの高品質なフォーティファイドワイン造りを可能にしています。ほとんどのフォーティファイドワインは、若いワインをどの順番でブレンドするかで味や品質が大きく左右されます。そのブレンドのスキルは、世代を超えて受け継がれており、様々な高い品質のフォーティファイド・ワインが造られています。

オーストラリア産の特徴

ワイン樽

強いお酒を加える酒精強化技術は、甘口のワインを造るテクニックの一つです。フォーティファイドワインと言うと白ワインよりも赤ワインで造られる方が一般的ですが、オーストラリアワインの歴史の中では、白ワインを使ったものも欠かせない存在です。酒精強化されたワインは、長期間の熟成が必要となり、だいたい約10年以上熟成させます。その後、甘さや香りが濃縮されたフォーティファイドワインは、若いワインとブレンドし味や香りをワインメーカーの造りたいものに調整していくのです。

フォーティファイドワインのスタイル

フォーティファイドワインには、製法や生産地ごとにスタイルがあります。このスタイルを知ることで大体の味や香りが想像できるので今後選ぶ際に役に立つと思います。今回、いくつか代表的なものをざっとご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

・シェリー

シェリー

シェリーの名前の由来は、スペイン南部にあるヘレス・デ・ラ・フロンテラと言う都市からきています。シェリーの中にはさらにスタイルが分かれており、有名なもので「アマンティラード」、「フィノ」、「オロロソ」の3つがあります。フィノは、辛口で軽やかな飲み心地が特徴。アマンティラードは、熟成を経た複雑さをもち、オロロソは強いアルコールと甘さ、そして味わいの深さがあるワインです。シェリーと他のフォーティファイドワインの違いは、アルコール発酵が終わった後に強いアルコールを加え酒精強化する点です。


・マスカット

マスカットはスペインやポルトガルが発祥で、オーストラリアではビクトリア州のラザグレンが土壌の環境が似ていることから産地として有名です。ミュスカを使うこのスタイルは、濃厚かつ強い甘さがあり、デザートやチーズとの相性が良いです。その濃厚さは、口の中でトロッと広がり、レーズンの甘さが余韻として残ります。


・トカイ

トカイはハンガリーが発祥で、マスカット同様にオーストラリアではラザグレンが有名です。ミュスカデルを使用し、香り豊かで甘く、もう一杯欲しくなるようなワインです。トフィーやバタースコッチの香りが特徴で、マスカットよりも少し上品な香り。トカイスタイルのフォーティファイドワインは熟成されたもののみで、様々なバラエティーのものが世界中で造られています。


・ポート

ポートワイン

ポルトガルのドウロ発祥のポートは、幅広い品種の黒葡萄から造られます。もっとも有名なポートはトニーと言って、いくつかのヴィンテージをブレンドし、安定した味を造り出します。その味は、濃厚で口の中でクルミ、コーヒー、チョコレートを感じることができるのが特徴です。もし、出来の良いヴィンテージであればブレンドせずに造られることもあり、長期間保管することも可能です。


いかがでしたでしょうか。通常のワイン同様、フォーティファイドワインにも製法や産地によって各々のスタイルがあります。また、オーストラリアではヨーロッパから移住した人々によって様々なスタイルのフォーティファイドワインが造られています。ぜひ、色々と試して、あなたの好きなスタイルを見つけてみてください。


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